MCDN

受付開始:8/28第一回MCDN定期勉強会 ITを使った美術館教育を考える(1)

こんにちは。事務局山本です。

6/26(土)のイベントでも告知しました8/28(土)実施のMCDN定期勉強会のご案内です。本日から登録開始ですので、美術館教育や美術館でのWEBの活用にご興味・ご関心おありの方は奮ってご応募ください。募集は8/25(水)いっぱいです。

第一回MCDN定期勉強会 ITを使った美術館教育を考える(1)

<概要>
ミュージアムにおけるWEB活用の中でも、美術館における大事なミッションとして常に重要視され続けている教育分野に関し、実際に研究・実践されている方々を招いての勉強会を行います。第一回となる今回は、ニューヨーク大学大学院、コロンビア大学院で美術館運営学・美術教育学を修め、コロンビア大学院、慶応義塾大学で教鞭をとられている大髙幸さんにお越しいただく他、グッゲンハイム美術館の教育部門アソシエイト・ディレクターのSharon Vatskyさんにもビデオ出演していただき、グッゲンハイム美術館の実例などを紹介していただきます。第一回であることも踏まえ、「美術館教育とは何か」というところから、代表的なWEBを使った事例まで幅広く取り上げていきます。

少人数にて専門性の高いレクチャー、議論を予定しておりますが、美術館職員の方や研究職以外でも、美術館教育や美術館でのWEB活用にご興味をお持ちのお方であればどなたでもご参加可能です。なお、終了後は中国料理店にて懇親会(夕食)を予定しておりますので、そちらもふるってご参加ください。

MCDNでは本勉強会をMCDNの活動の根幹を成すものとして考えており、2ヶ月の1回のペースで実施していく予定です。

■日程:8月28日(土)13:30~16:30 懇親会 17:00~
■場所:慶応義塾大学 三田キャンパス ※詳細な場所は参加登録された方にメールでお伝えいたします。
■募集人員:20名
■会費:2,000円(配布資料 含)/懇親会 4,000円(中国飯店三田店 予定)
■参加申し込み方法:info@mcdn.jp まで、下記事項をご記入の上「8/28勉強会参加希望」のタイトルでご応募ください。応募締切8/25(水)まで。
・お名前
・メール・アドレス
・ご所属
・懇親会への参加・不参加
■主催 Museum Career Development Network
■取材協力 New York Art Beat (http://www.nyartbeat.com/)

■プログラム
・13:30~13:40
MCDN勉強会の趣旨と本日のプログラムの説明

・13:40~14:50
【第一部 「ミュージアム・エデュケーションってそもそも何?」(仮) 大髙幸】
主にアメリカにおける美術館教育の理念と実践についてのレクチャー。
美術館教育研究に長い間携わり、美術館でのインターン経験も豊富な大髙氏が、高度に専門化されているアメリカの美術館教育事情の実態をお話いただきます。
レクチャー終了後、質疑応答・ディスカッションを予定しています。

・14:50~15:00
休憩

・15:00~16:30
【第二部その1 「グッゲンハイム美術館における教育プログラム」 Sharon Vatsky(ビデオ出演・録画)】
グッゲンハイム美術館は、近年館内における教育部門のポジションが非常に高い美術館であり、また、現在行われているYouTubeとの連携プロジェクト、昨年行われたGoogleとの企画等、IT企業との協業が盛んなことでも有名です。
本レクチャーでは、教育部門のアソシエイト・ディレクターであるSharon Vatskyさんに、グッゲンハイム美術館において何故教育部門が重要なのか、どういった視点で企画が行われいてるか、実際どういったプログラムを開発しているかなどを語っていただく予定です。

【第二部その2 「WEBを使った教育プログラム事例紹介とディスカッション」 岩渕潤子(MCDN)】

Sharon Vatskyさんのビデオ・レクチャーに続いては、MCDN岩渕より世界の美術館におけるWEBを使った教育プログラムの事例紹介をいくつか行います。
そして最後に、大髙氏やVatsky氏のレクチャー内容もふまえ、背景や環境の違う日本で、いかに美術館教育を実践していくかをディスカッションしていきます。

■講師プロフィール
大髙幸

1997年慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業、ニューヨーク大学大学院美術館運営学専攻修士課程(フルブライト留学生)、コロンビア大学大学院(Teachers College)美術・美術教育博士課程で美術館における教育を学ぶ。教育学博士(Ed. D.)。この間、グッゲンハイム美術館、メトロポリタン美術館などでインターンシップ。展覧会企画実施にも参画。2007年コロンビア大学大学院(Teachers College)美術・美術教育兼任助教授。2010年4月より慶應義塾大学文学部非常勤講師。刊行物『サイン・シンボル大図鑑』(共訳、近刊)など。

Sharon Vatsky

グッゲンハイム美術館教育/学校/家庭向けプログラムアソシエイト・ディレクター。ニューヨーク大学卒業、ニューヨーク州立大学オールバニ校、ハートフォード・アート・スクール修了。クイーンズ美術館の教育キュレーターを経た後、現職。現在、学校・教師・家庭向けプログラムの統括他、グッゲンハイム美術館ニューヨークおよびビルバオにおける展覧会の教材カリキュラム開発を監修している。また、美術教育のプロフェッショナルとして、ニューヨーク市立大学大学院とコロンビア大学院(Teachers College)にて教鞭をとっている。

7/31『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』特別上映会&プレ・トーク実施しました

事務局山本です。
報告遅くなりましたが……
7月31日(土)に『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』の特別上映会&プレ・トークを BankART Studio NYKにて開催しました。

当初は会場の都合上、定員40名限定でしたが、当日は50名以上の方のご参加がありました。急遽席を足しましたが、プレ・トークは立ち見が出るほど。
中には「プレ・トークが魅力的だから」「地元で公開されるかが未定だから」という理由で遠方からお越しいただいた方もいらっしゃいました。
毎度ながら、ありがとうございますー!!



プレ・トークは、ゲストにBankART 1929代表の池田修氏と建築設計事務所みかんぐみの曽我部昌史氏を迎え実施しました。
ドキュメンタリー上映前のイベントということで、トークする側も「ネタバレ」をしないよう気をつけながらも、実際に「都市と建築」に関わっているお二人ならではのお話がバシバシと。
「アムステルダムで起こっている状況と日本で起こりがちな状況の違い」「パブリックのプライベート化」、「(会場となったBankART Studio NYKのある)横浜の独自性」などが議論されました。
当日、一部参加者の方が内容に関してツイートしてくださったものを簡単にまとめたものは下記をご参照ください。
(私が把握していないツイートもあると思うので、自由に編集してくださって構いません)

7/31/10『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』上映会でのプレ・トーク



会場からの質問も活発で、美術館等施設と公共、都市と美術館などへの参加者の皆さんの関心の高さが伺えました。

45分のプレ・トーク終了後、上映会へ。



映画の内容は、8月21日以降の公開を是非みていただくとして……。(劇場情報はコチラ。順次追加予定だそうです)
上映終了後は拍手も起こり、配給のユーロスペースのご担当の方も喜んでおりました!


最後に、メールでいただいたご感想を、ご本人のご承諾を得た上でひとつご紹介させていただきます。

私は一般行政職員として辞令を交付されている、学芸員資格保持者で、それっぽい仕事をしています(キュレーターと言えるようなものではない)。
プレトークも含め 改めて【公共】を考えさせていただきましたが、どの立場の意見もわかる というか 複雑な心情でした。
行政の中にいると、あまりにも多くの「声」に翻弄され、何を一番大切にしなくてはいけないのか 見失ったり 大きな声に流されたり そんなことがしょっちゅうです。訳のわからない「政治的配慮」も。
市民と対立するのではなく、より良い社会を形成するためにどうしたらいいのか、それぞれが何をすべきか、建設的に話合いができるような社会にするには どうしたらいいのか・・・。

例えばこの映画をきっかけに、それを考える人が増えてくれたらいいなと思いました。(中略)
この映画を知る機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。


ご感想、ありがとうございます! まさに「何かを考えるきっかけ」となる作品だと思います。
たしかに、このドキュメンタリーはオランダという日本と土壌も背景も違うところで起こっている騒動ですし、あくまで監督のフィルターを通した「一側面」を描いているものでしかありません。でも、実際に観てみると、意外なほど遠いオランダのこととは思えない「身近さ」を感じると思いますよ。
作品中には、経営会議や市民たちの集会のみならず、展示に関する学芸員同士の会議や、修復の様子なども描かれています。美術館(や、その他文化施設)に関心がある方は今回ご覧になられなかった方も機会があれば是非劇場に足を運んでみてくださいね。

さて、MCDNでは次の企画、そして秋以降に向け、着々と動いております。
以前発表している8月28日(土)のワークショップ情報含め、今月いくつかお知らせすることがありそうです。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!